体が喜ぶ栄養教室⑩ 夜中に何度も目が覚める人へ

「夜中に何度も目が覚める」

「トイレに2回、3回と起きる」

「一度目が覚めると、そのあと眠れない」

 

そんなお悩みはありませんか?

 

前回の「体が喜ぶ栄養教室⑨」では、ぐっすり眠るためには、朝の光、昼間の活動、そして栄養も大切ですよ、というお話をしました。

今回はその続きです。

 

眠れるけれど、夜中に目が覚めてしまう。

そんな方の食事や生活について考えてみましょう。

 

① 夜中に目が覚めるのは「夜間低血糖」?

夜中に目が覚める原因の一つとして、「夜間低血糖」という言葉を聞くことがあります。

血糖値が下がりすぎると、体は血糖を維持しようと働き、血糖値を上げるホルモン(たとえばアドレナリン)を出して血糖値を上げようとします。そのせいで興奮して目が覚める、ということがあります。

 

ただし、

「夜中に目が覚める=低血糖」ではありません。

中途覚醒にはさまざまな原因があります。

 

ですから、

「夜中に起きるから、寝る前に甘い物を食べよう」

とすぐに結びつけないでください。

 

むしろ、日中の食事を振り返ってみましょう。

 

極端に食事量を減らしていないか。

 

夕食を早く食べ過ぎていないか。

 

お酒を飲みすぎていないか。

 

甘い物ばかりで、普通の食事が少なくなっていないか。

 

まずは一日の食事を整えることから始めてみてください。

 

 

② 夜中に何度もトイレに起きる人へ

「夜、何回もトイレに行くんです」

という方も多いですね。

 

そんな方に一つ確認してほしいことがあります。

昼間、足がむくんでいませんか?

 

日中、足の方にたまっていた水分は、夜、横になると血液中に戻りやすくなります。

すると腎臓で尿が作られ、夜間のトイレが増えることがあります。

 

もちろん、夜間頻尿の原因はこれだけではありません。

水分を摂る時間や量、膀胱の問題、睡眠障害、糖尿病、心臓や腎臓の病気、薬など、いろいろな原因があります。

 

何度も続く場合は、単に「年だから」と思わず、一度医療機関に相談することも大切です。

 

③ タンパク質、足りていますか?

むくみと関連して、もう一つ考えてみたいのがタンパク質です。

 

血液中には「アルブミン」というタンパク質があります。

アルブミンが著しく少なくなると、血管の中に水分を保ちにくくなり、むくみにつながることがあります。

 

「むくんでいる=タンパク質不足」ではありませんが、

毎日の食事でタンパク質をきちんと摂ることは、体を作るうえでとても大切です。

魚、肉、卵、豆腐、納豆など。

 

「今日、何を食べたかな?」

と振り返ってみてください。

 

タンパク質が不足かな?という時は、おやつにお菓子では無く、煮干しとか・お魚やお魚の入っただしでご飯を少し食べてみることも試してみてください。

 

特別なものを食べるのではなく、毎日の食事の中に少しずつ取り入れていきましょう。

 

④ 昼間、動いていますか?

ここでも、前回お話しした昼間の活動が出てきます。

 

歩く。

家事をする。

買い物に行く。

ラジオ体操をする。

庭仕事をする。

 

ふくらはぎの筋肉を動かすことは、下半身にたまった血液や水分が戻るのを助けます。

 

長時間座っている方なら、

足首を曲げたり伸ばしたりする。

かかとを上げ下げする。

時々立って歩く。

 

そんな小さなことでもいいんです。

昼間はできるだけ動く。

これは質の良い夜の眠りのためにも、足のむくみが関係する夜間頻尿の対策としても大切です。

 

「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」

そして、私が睡眠についてお話しするとき、大切にしている言葉があります。

「早起き早寝」

です。

 

普通は「早寝早起き」と言いますよね。

でも、

「今夜は早く寝よう!」

と思って布団に入っても、眠くなければなかなか眠れません。

 

だったら、まず朝起きる。

朝の光を浴びる。

昼間は動く。

 

そして夜になったら、明るすぎる照明を避ける。

そうすると、夜には自然に眠くなってきます。

 

だから、

早寝を頑張るより、まず早起き。

早起きした結果、早く眠くなる。

私は「早起き早寝」とお話ししています。

 

300年以上前にも「早起き」のすすめ

江戸時代の儒学者、貝原益軒は『養生訓』の中で、早起きを大切にしています。

 

以前の私の睡眠講座でも、

「朝早く起きるのは家を栄えるしるしなり
遅く起きるのは家の衰える基なり」

という言葉を紹介しました。

 

300年以上も前から、早起きは大切だと言われていたんですね。

今では、朝の光が体内時計を整え、その後の夜の眠りにも関係することが分かっています。

 

昔の人の知恵と、今わかってきた体の仕組み。

つながっているところがおもしろいですね。

 

夜中に目が覚めたら、夜だけを見ないで

夜中に何度も目が覚めると、

「どうしたら朝までぐっすり眠れるんだろう?」

と、夜のことばかり考えてしまいます。

 

でも、一度、一日の生活全体を振り返ってみてください。

 

ちゃんと栄養を摂っているかな?

足がむくんでいないかな?

昼間、体を動かしているかな?

朝、早起きしているかな?

 

睡眠は、夜だけで作られるものではありません。

 

全部いっぺんに変えなくても大丈夫です。

まずはできそうなことを一つ。

 

今より少し、体が喜ぶ生活へ。

コスモス自然形体院