前回の「体が喜ぶ栄養教室」では、
「お腹がすく時間、ちゃんとありますか?」
というお話をしました。
では、間食をやめたり、夕食から朝食まで食べない時間を作ったりすると、体の中ではどんなことが起こるのでしょうか?
実は私たちの体は、
「食べている時間」と「食べていない時間」では、体の中で行われていることが少し違います。
今回は「食べない時間」に体の中で起こっていることを、少し詳しくお話ししますね。
① 胃腸を休ませる時間ができます
私たちが食べ物を口にすると、胃や腸では消化・吸収が始まります。
朝食、10時のおやつ、昼食、3時のおやつ、夕食、そして寝る前にも何か……。
これでは、胃腸は一日中働き続けることになります。
私達だって、朝から晩まで休まず働いていたら疲れますよね。
胃腸も同じで、一日中働かなければならず疲れてしまいます。
しかも、週休2日もできず、毎日365日だったらなおさら。
まずは間食を一つやめてみる。
夕食後は食べないで、翌朝の朝食までしっかり時間を空けてみる。
それだけでも、胃腸に食べ物が入ってこない時間を作ることができて、胃腸を休ませることができますよ。
「何を食べるか」と同じくらい、「胃腸を休ませる時間を作る」ことも大切です。
② 血糖値とインスリンも休む時間に
食事をして血糖値が上がると、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むために大切なホルモンです。
ところが、一日中ちょこちょこと食べ続けていると(食事以外はお菓子になりがち)、そのたびに血糖値が上がり、インスリンが働くことになります。
特に、甘い物や精製された炭水化物を頻繁に摂る生活が続くと、血糖値が大きく上下しやすくなります。
こうした食生活が長く続くことは、インスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」や、糖尿病などの生活習慣病のリスクとも関係します。
だからこそ大切なのは、
「食べ続ける時間」と「食べない時間」のメリハリをつけること。
私はまず、ここから始めてほしいと思っています。
③ 体は「蓄える」から「使う」方向へ
食事から入ってきた糖が十分にある間、私たちの体はそれを主なエネルギー源として利用します。
ところが、食べない時間が続くと、体は少しずつ蓄えていたエネルギーを利用する方向へ切り替わっていきます。
肝臓に蓄えていたグリコーゲンを使い、さらに食べない時間が続くと、脂肪の利用も増えていきます。
ここでも活躍しているのが、
**ミトコンドリア。**
ミトコンドリアは、私たちが生きるためのエネルギーを作っている、細胞の中の小さな「エネルギー工場」です。
空腹の時間が続くと、糖だけに頼るのではなく、脂肪を含めた体に蓄えられているエネルギーも利用する方向へ、代謝が少しずつ切り替わっていきます。
だから私は、
「空腹の時間=悪い時間」ではない
と考えています。
④ 「オートファジー」という体のお掃除システム
もう一つ、食べない時間のお話をするときによく登場するのが、
「オートファジー」
です。
2016年、大隅良典先生が「オートファジーの仕組みの解明」によって、ノーベル生理学・医学賞を受賞されました。
オートファジーって、なんか難しそう。
でも簡単にいうと、
細胞の中の古くなったものや不要になったものを分解し、その材料を再利用する仕組み
です。
古くなったものをいったん分解して、使える材料を取り出し、また新しいものを作る。
体の中にある「リサイクル工場」のような感じです。
私たちの体には、こんな素晴らしい「お掃除・リサイクルシステム」がもともと備わっているんですね。
すごい!
オートファジーは普段から体の中で働いていますが、飢餓状態などでは、その働きが高まることが知られています。
「16時間食べなければオートファジーが始まる」と紹介されることもありますが、「何時間食べなければ始まる」と一律に決められるほど単純ではなく、体質や食事内容、活動量などによっても違うと考えられています。
なので、まずはできるところから。
・ダラダラ食べをやめる
・間食を一つ減らす
・夕食から朝食まで食べない時間を作る
そんな小さなことからでいいのですよ。
そして、もう少し体を休ませてみたい方は、1食抜くという方法もあります。
私が実践している「ゆるファス」も、そんな無理のないファスティングです。
「ゆるファス」について動画を作りました
「ゆるファスって、具体的に何をするの?」
「何を食べていいの?」
「1食抜くだけでもいいの?」
「初めてだから、ちょっと不安……」
そんな方のために、
ゆるファスについて説明する動画を作りました。
食べないことだけが目的ではありません。
食事、睡眠、運動、そして自分の生活習慣を見直しながら、
体を一度リセットするきっかけを作る。
それが私がおすすめしている「ゆるファス」です。
興味のある方は、ぜひ説明動画をご覧ください。
▶ ゆるファス説明動画はこちら
ゆるファスに興味のある方はもちろん、普段の食生活を整えるための参考にもなる内容です。
台所仕事や片付けをしながら、ラジオを聞くような感覚で、気軽にご視聴くださいね。
そして私も、また1週間のゆるファスを始める予定です。
一緒にやってみたい方は、お気軽にお問い合わせください。
ただし、持病のある方、薬を服用している方、妊娠・授乳中の方、成長期のお子さんなど、ファスティングが適さない場合もあります。
また、
「甘い物が無性に欲しくなる」
「食事を抜くと強いふらつきや不調が出る」
という方は、まず「食べないこと」よりも、普段の食事で必要な栄養をきちんと摂ることを優先しましょう。
ゆるファスの目的の一つも、普段の食生活を見直して、必要な栄養をきちんと摂ることです。
「食べないこと」ばかりに目を向けなくても大丈夫。
今まで不足していた栄養を意識して摂る。
甘い物を少し減らす。
よく噛んで食べる。
私が考える「ゆるファス」は、そこから始めてもいいんです。
何を食べるか。
どう食べるか。
そして、食べない時間をどう作るか。
無理をするのではなく、自分の体の声を聞きながら考えてみてくださいね。
コスモス自然形体院
小松 尚子
※私は、毎月20日前後より1週間「ゆるファス」を行っています。その様子は、インスタグラムにも投稿していますので、興味のある方はインスタグラムもご覧ください。
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日々の健康情報や、食事・運動・セルフケアなどを発信しています。
https://www.instagram.com/cosmoske/





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